デュアルライフという暮らし方

デュアルライフという暮らし方

はじめに

デュアルライフという暮らし方が最近話題になっています。

二拠点生活という意味合いで、生活拠点を2カ所を持って暮らすライフスタイルになります。

別荘やセカンドハウスのこと?と思う方もいるかもしれません。これらは昔からありますが、生活する場ではなく遊びのリゾート感覚ですので2つの場所で暮らすデュアルライフとは性格が違うスタイルです。

 

ふたつ目の居場所をもとめて

さて、ではなぜ最近このいわゆる二地域居住を始める人が増えてきているのでしょうか。
実際に実践している人達を見ているといくつかのパターンがあります。

現在話題になっている代表例は、都内などの都市部で暮らしている人が郊外に2つ目の生活の場を求めている場合です。

次に見られる例は同じく都市部で暮らしている人が、実家の近くで2つ目の生活拠点を確保している場合です。

そのほかにもいろいろな例がありますが、基本的には都市と郊外の関係が見え隠れします。
ここで疑問に思うことは大きくは2つあります。

なぜ2カ所に生活拠点を持ちたいのか。
なぜどちらかにできないのか。

ひとつめの疑問については割とわかりやすく、多くは生活の豊かさや趣味を継続したいというところから読み解けます。
実際にデュアルライフをしている人を見ると、周辺の自然環境も含めて古民家暮らしをしたい(建物も周辺環境も必要)とか、家庭菜園以上の農作物栽培をしたい(農地など場所がいる)など、ライフスタイルを実現するための要素がそこにしかないからです。

 

お試し移住からはじめてみる

とはいえ、いきなりその環境を手にして飛び込むのはリスクがあります。実際、途中で挫折してしまう人もいます。多くの理由は、予想していないことが多く対処しきれなかったことかと思います。
それは、地域のつながりがあるときにはそのコミュニティにうまく馴染めなかったりとか、経済的に予想を超える出費であったり、家族がその環境にストレスを感じたりとか(想像を超える自然の生き物との共生、つまりうちに虫がいっぱいくるとか)、子供の学校をどうするかなどさまざまなな理由があります。

そこで最近ではお試し居住などもおこなわれたりしています。いわゆるショートステイですね。また、空き家が増えてきたり、シェアハウスなども馴染みのものになってきていますので選択肢が増えてきていることも背景にあるでしょう。

これらの情報が身近に届くようになったこともあり、自分が求めているライフスタイルが実現できるかを先に始めている人の声を聞いたり、実際にお試しする機会が得られるようになりました。

 

仕事と生活のバランス

ではつぎになぜどちらかにできないのでしょうか。

大きな理由のひとつは職場との関係になります。現在の仕事を続けるためには引っ越してしまうと通勤が難しいということになります。もちろん通勤ができれば引っ越してしまう方法もありますし、実際趣味のロードサイクルのため新富士に移り住み新幹線通勤をしている人もいます。
また、子供の学校は今のままで通学したいという場合もありますし、仕事と生活のバランスをどうするかによって選択は変わることになります。

いろいろな暮らしの感覚が、デュアルライフというスタイルに現れているのがわかるのではないかと思います。

さてあなたのライフスタイルは今の暮らしにあっていますか?

都市の暮らしで得られるものとリスクヘッジ

都市の暮らしで得られるものとリスクヘッジ

都市の暮らしで得られるものとリスクヘッジ

はじめに

今年は、都市部での災害がクローズアップされています。
台風による川の氾濫や竜巻など風水害により、様々な影響が私たちの生活に現われました。
今回の台風19号では箱根の記録的な豪雨のほか、相模川や多摩川など主要な一級河川が氾濫寸前もしくは一部越水・決壊などが起きました。
また、千葉南房総では、多くの家屋の屋根が風による被害を受け、また電柱がなぎ倒され復旧に大変時間がかかる事態が起きています。

 

都市と地方

都市は基本的には自然に強い構造です。
それは地方と比較することで理解がしやすくなります。地方においては、自然の割合が大きくなるほどにあがらえない自然との共生と寛容さが必要になります。

例えば春先から夏過ぎまでの草刈りバトルや、家の中に入り込んでくる様々な生き物との折り合いに、雪国であれば冬の間の積もる雪との体力戦など。
地方のこのような暮らしと比べ、都市部はこれらの自然に対して相対的に堅牢な都市インフラが整っています。これにより、自然の厳しさと日常的には対峙せず、利便性も享受できます。

都市におけるリスクヘッジ

一人暮らしの高齢者が都市部に増えていくという現象は、前述のような「人のための保護された環境と利便性の高さ」から想像すると理解しやすくなります。

しかし、これらの都市インフラ整備も許容値を超えると今回のような都市災害につながります。

また、普段は利便性の高い交通機関やコンビニなどの店舗への商品物流が停止したり、上下水道や電気・ガスのエネルギー供給が途絶えた途端に、都市機能が停止した時にいかに命を守ることが難しいかという現実を知ります。

地方の強み

その点、地方においては自分も含め作物を育て保存していたりしているので一定期間を周辺と協力しあってしのぐ事も出来たりします。もちろん自家菜園レベルから本業の農家まで様々ですが。

エネルギーについても、地方ではプロパンガス利用であったり合併浄化槽や井戸水といった手段が多く、個別のインフラが確保されています。

共通する地勢リスク

一方で地勢リスクというものがあります。これはある意味で地方と都市共通のリスクといえます。
川の近くや崖の近くなど、その場所に潜む災害リスクがあります。今回の台風19号では、武蔵小杉駅周辺の冠水がありましたが、これも低湿地帯であったことに由来していると推測されます。

川崎市ハザードマップより引用
http://www.city.kawasaki.jp/530/cmsfiles/contents/0000018/18174/03nthm.pdf

暮らしと災害リスク

このように都市の暮らしを享受する上で、どの程度の災害リスクでラインを引くか、自分の望む暮らし(ライフスタイル)とのバランスを考えることは大切です。

例えば川沿いで暮らしたい、毎朝河川敷の遊歩道で犬の散歩をしたい、という場合に氾濫等の水害リスクを完全には回避できません。でも、マンションの上階であれば、今回のようにエレベーターが一時的に使えなくなったり、2、3日程の停電などを許容すれば(日頃から準備をしていれば)、毎朝河川敷の遊歩道で犬の散歩をする暮らしができます。

最後に

このように考えていくと、きちんとその場所の災害特性を掴んだ上で災害時の短期(時に数週間程度の中期)リスクを良しとしていれば、日常の暮らしは満たされます。どのような状況が起こりうるのかとその対策を踏まえてはじめて「備えあれば憂いなし」といえます。

どの場所においても災害リスクは消えませんし、最終的には一定の自己責任はついてきます。建物だけではなく、場所性や災害リスクなども暮らしの場では考えていく必要があるといえます。都市工学的な専門性を必要とする見極めも出てきますので、状況に応じて建築士などの専門分野のアドバイスを求めていくとよいでしょう。

住まいは暮らしを変えます

住まいは暮らしを変えます

みなさんは、どのような住まいで毎日を暮らしていますか?
その暮らしはあなたを満たしてくれていますか?
そしてこれからもいまのままでよいと思える居心地がそこにありますか?

私たちの暮らしはそれぞれに違いがあります。そこには欲しいと思う暮らしの思いがにじみ出てきます。

そして、今の住まいで満たされている場合もあれば、少し手を加えていきたいという場合もあるでしょう。時にはほかのまちや場所に移り住むことが暮らしの思いを叶えてくれることもあるかと思います。

いずれにしても、まずじぶんが好きな暮らしを想像してみることが大切です。思い浮かべたらその暮らしをする場所となるところを想像しましょう。

住1ー部屋を想像する

そこにはかわいい窓があるかもしれないし、コンサバなソファーがあるかもしれない。暮らしの風景には住まいの空間があります。部屋の大きさや形に仕上げの素材、そしてそこにある家具などのインテリアや小物がその暮らしの雰囲気を生み出します。

住2ー庭を想像する

部屋の外には小さな中庭であったり、田園風景が広がっているかもしれません。広いウッドデッキがあってくつろげるソファーにアフタヌーンティー、または、家庭菜園があったりガレージがあることも。庭も暮らしの風景の要素であり、その先にみえる景色も暮らしの一部といえるでしょう。

住3ー建物を想像する

庭や外から帰ってくるときには建物が見えてきます。勾配のある切妻屋根になった洋館風や平屋の緩い勾配の片流れ屋根に外壁は木材で仕上げているかも。南仏風の真っ白な建物かもしれません。

まちー敷地の外を想像する

家から出れば、街路樹のある通りやおしゃれなお店があるかもしれません。小川や緑豊かな公園でこどもたちが遊べる場所があることもあるでしょう。歩けばすぐに海岸に出て犬の散歩やマリンスポーツができるなど、どこで暮らすのかということも要素のひとつになります。

衣ー着こなしを想像する

このような暮らしの環境にいると普段の着こなしも変わるかもしれません。和の雰囲気でいるなら麻の服や作務衣などをきていることが多くなるかもしれません。ガレージでバイクや車をいじることが多ければつなぎのスタイルが絵になるでしょう。多くの人はそんな暮らしにフィットする着こなしをする自分を思い浮かべるかと思います。

食ーキッチンや食卓を想像する

自然な暮らしを思い浮かべれば、手作りの陶器の食器や獲れたての食材を見た目にも美味しそうな盛り付けでテーブルが満ちている暮らしの景色がみえるかもしれません。

職ー仕事を想像する

生活の中で仕事もするという暮らしを求める人もいるでしょう。そこでホームオフィスとしていたり、自家製パンを作っていたり、陶芸教室を開いていたり・・・。

理想の暮らしを実現する方法<衣食住+職>

これらを考えると理想の暮らし(ライフスタイル)を実現するためには、衣食住+職の一部もしくは複数をちょっぴり今と変えてみたり、大きくカスタマイズしてみたり、ときには全部新たにセットアップすることもあるでしょう。

現実には部屋の模様替え出会ったり小物やカーテンを変えてみたり、建物を減築増築してみたりというアクションをしたりします。いわゆるリフォームや模様替えですね。また、庭に植栽をしたりウッドデッキをつくってみたり、別棟でガレージを立ててみたりといった外構を変えてみるというアクションもあるでしょう。

これらは、建築設計やインテリアデザイン、スタイリングの世界になるわけです。程度により、もしくは自分の意気込みやスキルによりDIYなど自分でやってみようという人もいれば各分野のプロに依頼をする人もいます。

住む場所を変えようという場合には、自分の目指す暮らしのイメージに必要な自然環境やコミュニティなどの要素がある街や土地であるかを調べたり、古民家など既存の建物を購入して改修するのであれば物件を探してみたり、それがどの程度この先持つものなのか改修はどの程度すればいいのかなどを探ることになります。これも自分である程度やってみる人もいれば、不動産やまちづくりや建築のプロに依頼する人もいます。

そして、何をどこまでどれくらいの期間で進めていくかスケジュールを立て、どのくらいのお金がかかるのかや資金確保を検討してゆるゆるまたは一気に進めていきます。とりわけDIYを楽しみながらの場合は数年かけてゆるゆると、場合によっていつまでも(笑)完成の見えない我が家はサクラダファミリアみたいなこともありでしょう。

あなたの理想の暮らしをライフスタイルアドバイザーと一緒に考えてみませんか。

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